普段色々な髪質の方の施術を行い、お客様との対話と積み上げてきた経験の中で、パーマに対して、比較的多い髪のお悩みや疑問について、少しでもお役立て頂けるためのお話をして行きたいと思います。
〜 今回のテーマ 〜
「ヘアマニキュアで染めている髪の毛にパーマはかかるの?」
いつも白髪をヘアマニキュアで染めていて、今までパーマをかけて、すぐ落ちてしまった、かからなかった経験てありませんか?
せっかく時間とお金をかけてパーマをかけても、すぐ落ちてしまっては悲しいですよね。
そんな失敗を何度か繰り返し、もうヘアマニキュアで染めている私の髪はパーマがかからない髪だからと諦めてしまっていませんか?
パーマって上手く思い通りにかかっていると、毎日巻いたり、ブローしたりしないで、乾かすだけで髪がまとまったり、ペタンとしてボリュームが出にくい髪にふんわりボリュームが出たり、動きが出たり、ヘアスタイルがオシャレに可愛くカッコよく決まって、毎日の髪のお手入れが格段に楽になり、身だしなみの時間をぐんと短縮できます。
私自身も、ここ数年ひと月に1回、エアウェーブを自分の髪にかけていますが、毎日髪にかける時間が少なく、カッコが付くので、もはやパーマをかけずにはいられない状態です。
女性は特に、メイクしたり色々他にもやることがあり、髪のスタイリングにかかる時間が短くなるに越したことはないですよね。
ってことで、やっぱり便利なパーマ。
そこで今回は、ヘアマニキュアで染めている髪や、パーマがかかりにくい髪でも、すぐ落ちてしまわないように、しっかりかけることができるのかどうかを説明していきたいと思います。
結論から言うと、ヘアマニキュアをしている髪にもしっかりパーマをかけることは可能です。ブリーチや縮毛矯正を同じ部位に何度も繰り返すなどしてハイダメージを負っている髪でない限り、パーマがかからない髪はありません。
え?そんなわけないでしょ。
だって今まで一度もすぐとれずに持続したことないんだから。
いや、ほぼ大抵の髪はしっかりかかります。
大きい毛先のカールや大きくゆるいウェーブのパーマも、すぐ落ちてしまうことなくしっかりかけることが可能です。
上手くかければ、カットして切り落とさない限り、当分落ちることはありません。
切り落とさなければ、半年後もカールやウェーブが持続します。
(※もしかけたパーマが気に入らなかったり、途中でパーマが飽きて、元の素の髪の状態に戻したいとなった場合は、短時間(30分程度)の施術で元に戻すことも可能です。)
ではなぜ、一度もパーマがしっくり思ったようにかかって持続したことがないのでしょうか。
原因はいくつか考えられますが、この後、パーマがかからない原因を一つずつ解説していきます。
* Contents *
■ パーマがかかりにくい原因 ⑴ ヘアマニキュアで染めている
まずヘアマニキュアで染めている髪は、パーマがかかりにくいです。
というのはなぜかというと、ヘアマニキュアで髪が染まるのは、染料を髪の表面にイオン吸着させて染めるため、その髪表面に付着している染料が、パーマ液を髪の内部に浸透するのを阻害してしまい、どうしてもヘアマニキュアをしていない髪と同じようにパーマをかけても、パーマのかかりが不十分になってしまいます。
一般的に毛染めに多く使われている化学成分で作られた1剤と2剤を混合するアルカリカラーで染めた髪は、通常は弱酸性の髪を一時的にアルカリ性に傾けて、キューティクルを開き、髪の内部に染料を浸透、発色、定着させているため、パーマ液の浸透を阻害するということにはなりません。
■ パーマがかかりにくい原因 ⑵ 髪質
縮毛矯正やブリーチを何回も繰り返したハイダメージ毛は置いといて、もともと持っている髪質にも原因があります。
・バーマがかかりやすい髪
くせ毛、太毛
・パーマがかかりにくい髪
直毛、細毛
くせ毛の場合は、単純に髪がもともと曲がった組成でできているため、曲げて固定するのが比較的容易ですが、直毛、細毛のかかりにくい髪の場合は、薬剤のパワーを上げてパーマをかけても、傷むだけですぐとれます。
パーマは一般的に、1剤と2剤の2浴式の薬剤を使用し、1剤で髪の内部のシスチン結合という硬い結合を切断し、ロッドに巻き付いている曲がった状態で2剤を塗布し、再結合させ、固定していくのですが、直毛の場合は、もともと真っ直ぐの組成でできているため、真っ直ぐに戻ろうとする力が強く働き、すぐとれてしまってかからない、細毛の場合は、パーマを組成するシスチン結合がもともと少ないため、固定する力が働かず、すぐとれてしまってかからないという現象につながってしまうのです。
では、このかかりにくい、かからない髪にパーマをかけるにはどうしたら良いのでしょうか。
一口にパーマと言っても、専用の機器を使用し、かけていくものなど、いくつかの種類・技法があり、次の原因⑶で説明していきます。
■ パーマがかかりにくい原因 ⑶ パーマの種類・技法
巷の美容院では、水パーマだったり、デジタルパーマだったり、クリープパーマだったり、色んなネーミングを付けて売り出していますが、基本的に当サロンが考えるパーマの種類は、パーマ(コールドパーマ)・デジタルパーマ(ホットパーマ)・エアウェーブのこの3つ。
・パーマ(コールドパーマ)とは
機器(遠赤外線の加温機はこれに含まない)などを使わず、薬剤の力だけでかけていくパーマで、このパーマの場合、ウェーブ・カールが最大限に出るのは濡れている状態の時で、乾かすと少し弱まる性質があります。
ですので、大きめのロッドでゆるく大きなウェーブ・カールのパーマをかけた場合、乾かすと濡れている時よりも更にウェーブ・カールが弱くなります。
こちらのパーマは、パーマがかかりやすい髪、細めのロッドで巻くようなパーマスタイル、主にショートヘアのパーマに向いています。
逆に、原因⑴で説明したような、パーマがかかりにくい髪に中〜大きめのロッドで緩くかけた場合、すぐに取れるか、かからないケースがほとんどです。
・デジタルパーマ(ホットパーマ)とは
専用の機器を使い、デジタル管理された温熱を与えてかけていきます。
髪の直に温熱を与えるため、別名ホットパーマとも呼ばれます。
こちらは、コールドパーマと違い、しっかり乾かした後も、くっきりしっかりとしたウェーブ・カールが出てきます。
原因⑴⑵で説明したようなかかりにくい髪に、大きめのロッドで緩くかけるパーマスタイルでも持ちがよく、持ち重視の方にオススメです。
・エアウェーブとは
こちらも専用の機器を使い、温風を当てながらかけていきます。
デジタルパーマ同様、熱を利用するため、原理的には似ていて、コールドパーマよりも持ちはいいです。
デジタルパーマとの違いは、デジタルパーマはロッドに電気を流して発熱させ、髪に対して直に熱を与えていくのですが、エアウェーブは、髪に対してドライヤーのような温風を吹き当てて、間接的に熱を与えるため、デジタルパーマよりも熱負担が少なく、より髪に優しいパーマなのが特徴です。
仕上がりもくっきり弾力のあるカール・ウェーブのデジタルパーマに対して、エアウェーブは、ふんわり柔らかいカール、ウェーブに仕上がります。
・3つのパーマの位置付け
「髪へのダメージの少なさ」の位置付けとしては、 エアウェーブ > コールドパーマ > デジタルパーマ
「パーマの持ち」での位置付けとしては、 デジタルパーマ > エアウェーブ > コールドパーマ となります。
ですので、パーマがかかりにくい、かからないという方は、デジタルパーマもしくは、エアウェーブでかけるのがオススメなのですが、デジタルパーマやエアウェーブでもうまくかからないという方がいます。
これはなぜでしょうか。
この後の原因⑷で説明していきます。
■ パーマがかかりにくい原因 ⑷ 美容師の力量不足
パーマをかける時に考えるのは、まずはパーマがかかりやすい髪なのか、かかりにくい髪なのか、現状の髪の状態ダメージレベルはどうなのかを見極めてのパーマの種類の選定と薬剤選定、希望の仕上がりをイメージしながら、ロッドの太さ選定、巻き収める回転数、構成を設計し、施術を行っていきます。
薬剤選定やロッド選定を誤ると、過剰に傷んでしまったり、かかりすぎてしまったり、すぐ落ちてしまったりと、希望のイメージとはかけ離れた仕上がりになるなど、失敗につながってしまいます。
正直パーマを苦手意識する美容師さんは多いです。
パーマは、細かいちょっとした工程を加えたりすることにより、仕上がりに大きな差が出ます。
同じデジタルパーマでも、お店によってや美容師さんによって仕上がりが全然変わってきてしまいます。
自分でも、今まで幾多のお客様へのパーマ施術を行う中で、ヘアマニキュアをしている髪や髪質によっては、どうしてもかからないということが起きることがあり、このような髪にも、うまくしっかり持続するようにパーマをかける方法はないものかと、色々な形で試行錯誤を繰り返し、研究を重ねた結果、一つの方法を導き出しました。
今までお客様との会話の中で、他店でデジタルパーマなど色々試したけど、どうしても思ったようにパーマがかからないという方が一定数いらっしゃるのですが、当サロンで行なっているデジタルパーマは、独自の技法で行うことで、ヘアマニキュアをしていたりして、デジタルパーマでもうまくかかったことがないという方でも、しっかり持ちよくかけることが可能です。
ヘアスタイルの写真だけでは、なかなか希望通りのパーマをかけてくれる美容師さんを見つけるのは難しいですが、なるべく失敗を防ぐには自信を持ってオススメしてくれる美容師さんにお願いするのがいいでしょう。
■ パーマがかかりにくい原因 ⑸ 普段のお手入れ方法
最後に、パーマ施術後、お家でのシャンプーの仕方や乾かし方など、誤った髪の扱い方により、パーマがうまく出なかったり、早く取れてしまう原因となってしまっているのかについてですが、原因⑶で説明したパーマの種類により、多少仕上げ、スタイリング方法は異なりますが、基本的にしっかりパーマがかかっていれば、引っ張ったり、施術当日にシャンプーを行ったりということで、パーマがすぐ取れてしまうことはありません。
もしそうなってしまっている場合は、原因⑴〜⑷により、パーマが不完全にしかかかっていないということになります。
■ まとめ
ヘアマニキュアで染めていたり、自分の髪にはパーマがかかりにくい、すぐ落ちてしまうという方の場合は、デジタルパーマもしくはエアウェーブでかけるのが一番です。一口にデジタルパーマ、エアウェーブと言っても、お店だったり、美容師さんだったりで、仕上がりが全然変わってくるので、諦めないで理想のパーマを実現してくれる美容師さんを見つけて下さい。
– PERM – |
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